皆さま、こんにちは!
高知県で相続不動産や空き家、売却・処分が難しい不動産を専門に扱う、株式会社福島屋代表の上田です。
土地を持っていると「どう活用すればいいのか」「税金は安くできるのか」と悩むことがあります。とくに土地が狭くて複数筆に分かれていたり、形が不揃いだったりすると迷います。
私も最初は、仲介する土地を分けるべきか、まとめるべきかで悩んだ経験があります。判断を誤ると税金が増えたり、売却で損をする恐れがあるため、十分な注意が求められます。
そこで本日は、土地を分けることで節税や売却の選択肢を広げたり、まとめることで管理や売却を円滑に進められる『分筆』と『合筆』について話してまいります。
分筆とは?
分筆とは、一つの土地を複数の土地に分けることです。
土地を分けることで、相続や売却、税金面でのメリットを得やすくなります。
例えば、100坪の土地を2つに分けて50坪ずつにすると、相続人ごとに分けやすくなり、家を建てたい人と土地を売りたい人の希望を両方叶えやすくなります。
分筆のメリット
- 相続税・固定資産税の調整が可能
- 分筆することで、「小規模宅地等の特例」を活用し、課税評価額を調整しやすくなる場合があります。
- 売却しやすくなる
- 広い土地を区画分けすると、購入希望者が見つかりやすい。
- 土地活用の自由度が上がる
- 建築用地として売る、駐車場にして貸すなど選択肢が増える。
- 遺産分割がスムーズ
- 相続人間で公平に分けられる。
分筆のデメリット
- 登記費用・手間がかかる
- 司法書士や土地家屋調査士への報酬、さらに登録免許税などの費用がかかります。
- 法的制約がある場合も
- 接道義務や都市計画法の制限で希望通りに分筆できないことがあります。
合筆とは?
合筆とは、複数の土地を一つにまとめることです。
土地をまとめることで、売却時にまとまった土地として価値が上がる可能性があります。
例えば、隣り合う20坪の土地を2つまとめて40坪にすると、建築用地としての価値が高まり、購入希望者にとっても使いやすい土地と判断されやすくなります。その結果、買い手が見つかりやすくなり、売却価格の向上にもつながります。
合筆のメリット
- 売却時の価値が上がる
- 土地を適切な大きさや形に整えて売却すれば、買い手にとって魅力的な物件となります。
- 土地活用の幅が広がる
- 近年人気の平屋に適した広い土地や、賃貸マンション用の土地として活用しやすくなる。
合筆のデメリット
- 登記費用や手間がかかる
- 土地家屋調査士への報酬、登録免許税が必要。
- 税制上の不利が生じる場合も
- 土地をまとめることで、価値が高いと評価され、固定資産税が増える場合があり、売れないと負担が増える。
分筆・合筆を判断する際のポイント
- 土地の形状と面積
- 不整形地や狭小地は合筆で売却しやすくなる。
- 相続や遺産分割の状況
- 相続人が多い場合は分筆、単独所有なら合筆が有効。
- 税金負担のシミュレーション
- 固定資産税や相続税の計算を事前に行う。
- 小規模宅地等の特例を上手に使う。
- 売却戦略
- 売却時の購入希望者や需要に応じて判断する。
- 法的制限の確認
- 接道義務・都市計画・建築制限を確認する。
まとめ|分筆・合筆は総合的な判断が重要
分筆・合筆にはそれぞれメリット・デメリットがあります。
- 分筆は相続や売却の柔軟性を高め、税金調整に役立つ
- 合筆は売却や活用方法の効率化に向く
土地の形状や面積、相続人の状況、売却や活用の方針、税金面などを総合的に考えて判断することが大切です。
迷ったときは、土地に詳しい不動産会社に相談すれば、トータルでサポートを受けながら安心して最適な方法を選ぶことができます。