みなさん、こんにちわ!
株式会社福島屋代表の上田です。
本日は、賃貸アパート売買仲介に伴う雨漏り調査をご紹介させていただきます。
物件資料では、陸屋根防水の経年劣化が原因で数年前に雨漏りが発生したが、20万を費やして業者に補修工事を依頼したため現在は雨漏りはないとのことでした。
そこで、念のために雨の日に雨漏り調査を行うことにしました。

上記写真、目視調査で雨漏りは見られなかったのですが、天井と廻り縁の隙間にテープを張っていることから、以前はここから雨漏りが発生していたと想定して、赤外線サーモグラフィを使って調査を行いました。

画面の青色が濃くなるにつれて温度が下がっていることが分かります。
目視では見えませんが、雨漏りしています!
昨日からの1時間に6mm程度の雨量では壁紙が若干湿っている程度で済んでいますが、大雨の時はどうなるか分りません。
ということで、まずはドローンを使って時期不明の補修工事の施工を確認します。



この物件は足場がないと屋根に上ることができないのでドローンが役立ちます。
塩ビシート防水の部分補修を細部まで確認していきます。
ちなみに、塩ビシート防水工法の耐用年数は、15~20年となります。



立上りと固定金具2箇所に、緑のシートで増し張りを施していますが意図不明です。
今回の雨漏り原因は、外壁ALCパネルの板間目地に打ち込まれているシーリング材の破断で間違いないと思います。

この収益物件は5年ほど前に所有者が変わっていて、2度目のオーナーチェンジとなりますが、改修・修繕の履歴は必ず残しておくこと、次のオーナーに引き継ぐことで後のトラブル防止につながります。
今回の場合は、足場の一面組とシーリング材打ち換え工事で済みますが、陸屋根の全面改修が必要となれば昇降足場の設置からはじまり多額の費用が発生します。
家賃が安い場合は工事費を回収できるまでの期間が長くなりますので、築古物件を購入する際は、今後考えられるメンテナンスコストの念入りな計画をおすすめします。