皆さま、こんにちは!
高知県で相続不動産や空き家、売却・処分が難しい不動産を専門に扱う、株式会社福島屋代表の上田です。
「実家を相続したけれど、遠方に住んでいて管理ができない…」
そんな悩みを抱える方が近年増えています。
放置が長期化すると老朽化が進むだけでなく、近隣トラブルの原因にもなりかねません。
そこで本日は、遠方にある実家を相続したときの「管理方法・売却の流れ・注意点」について話してまいります。
目次
なぜ遠方にある実家が問題になるのか
地方にある実家を相続したものの、仕事や家庭の都合で頻繁に帰れず、結果的に放置されるケースが少なくありません。
放置された家は、わずか数年で急速に老朽化が進みます。
屋根や外壁の破損、雑草の繁茂や害虫の発生が進むと、倒壊の危険性が高まるだけでなく、近隣とのトラブルを招く恐れもあります。
さらに、老朽化が進んで「特定空家等」に指定されると、固定資産税の軽減措置が解除され、税額が最大で6倍に増額されるリスクもあります。

【STEP1】まず行うべきは「現状把握」
現地調査は信頼できる不動産会社に依頼
遠方に住んでいる場合は、まず地元の不動産会社へ現地調査を依頼しましょう。
建物の状況を写真や動画で確認しながら、今後の活用や処分の方針について相談するのがおすすめです。
固定資産税・名義の確認
登記簿謄本や固定資産税納税通知書を確認し、名義や評価額を正確に把握しておくことが大切です。
共有名義の場合、将来の処分には全員の合意が必要となるため、早めの話し合いが必要です。

【STEP2】遠隔地でもできる空き家管理方法
定期巡回サービスの活用
地元の業者による月1回程度の巡回管理が有効です。
通風・通水、雨漏り点検、庭木の手入れなどを代行してもらうことで、老朽化を防げます。
管理契約を結ぶ際の注意点
- 契約期間と費用(目安:月500円~1万円)
- 空き家管理の具体的内容
- 写真付き報告の有無
- 緊急時の連絡体制
これらを明確にしておくことで、トラブル防止につながります。
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【STEP3】売却・活用の選択肢を検討する
不動産会社への相談が第一歩
管理を依頼する手間さえ負担に感じる場合は、地元の不動産会社に一括して相談するのがおすすめです。
最近は、遠隔地の相続物件に特化した不動産業者も増えています。
現地確認から査定、販売活動、契約・引渡しまでオンライン対応が可能なケースがほとんどです。
選択肢①:売却
- 古家付きで売る
- 解体して更地で売る
- 買取業者に直接売却
選択肢②:賃貸・管理委託
リフォームして貸し出す方法もありますが、空室リスク・修繕費・管理委託費負担を十分に考慮する必要があります。
選択肢③:無償で譲る
売却や賃貸が難しい物件でも「タダならほしい」という人は一定数います。
活用意欲のある人に無償で譲る方法です。
選択肢④:国庫帰属制度の利用
無償譲渡が困難な場合は、「相続土地国庫帰属制度」の利用も検討できます。
建物を解体するなど一定の条件を満たすことで、土地を国に引き取ってもらえる制度です。
【STEP4】手続きをスムーズに進めるポイント
委任状で代理人に依頼
遠方の場合、売買契約や登記手続きは委任状による代理人対応が便利です。
不動産会社や司法書士に依頼すれば、現地に行かずに完結できます。
書類の郵送・オンライン活用
- 重要書類は「本人限定受取郵便」で送付
- 契約書は電子署名・郵送併用
- ビデオ通話で説明を受ける
近年のオンライン化によって、距離の壁は大幅に解消されつつあります。

まとめ|相続した実家は「放置しない」が鉄則
遠隔地にある実家を相続した場合、最も避けるべきは「何もせず放置すること」です。
放置すればするほど劣化は進み、将来的な解体費・修繕費・税負担が大きくのしかかります。
まずは、現状を正確に把握し、「管理」「売却」「譲渡」など自分に合った方向性を早めに決めることが大切です。
































