公営上水道と専用水道の違いが震災後の復旧に与える影響とは?

早明浦ダム高知県

皆さま、こんにちは!
高知県で相続不動産や空き家、売却・処分が難しい不動産を専門に扱う、株式会社福島屋代表の上田です。

大規模な地震や災害が発生したとき、生活に欠かせない「水」の確保が最大の課題になります。

飲み水はもちろん、調理・衛生・消火活動まで、私たちの命を守るライフラインです。

ここで大きな差が出るのが「公営上水道」と「専用水道」の違いです。普段は意識しないこの違いが、震災後の復旧スピードや安全性に直結します。

そこで本日は、それぞれの仕組みと震災時にどんな影響があるのかについて話してまいります。

公営上水道とは?

公共インフラとしての特徴

公営上水道は、市町村などの自治体や水道局が管理・運営している水道です。水源(ダムや河川)、浄水場、配水管を通じて各家庭や団地に供給されます。

最大の特徴は「公共性の高さ」であり、水質検査や耐震化工事などが計画的に行われ、災害への備えが整っています。

震災後の復旧体制

地震で水道管が破損した場合でも、水道局が復旧作業を統一的に行うため、専門技術を持った職員や全国からの応援隊が早期に投入されます。

また、厚生労働省が定める「水道広域連携」に基づき、被災地域外から給水車や応急給水用パックが送られる体制も整っています。

専用水道とは?

団地やマンションに多い仕組み

専用水道とは、団地や大型マンションの管理組合や事業者が独自に設置・管理する水道設備です。敷地内に貯水槽やポンプを備え、そこから各戸に給水します。

一見すると利便性が高そうですが、管理は自治体ではなく「所有者・管理者」の責任に委ねられています。

震災後の課題

専用水道の最大の問題は「復旧が自己責任」という点です。

もし配管やポンプ、貯水槽が破損してしまうと、管理組合やオーナーが業者を手配して修理を行わなければなりません。
災害直後は業者の人手も不足するため、復旧が長引くケースが多くあります。

また、水質検査や消毒作業も独自対応が求められるため、安全な飲料水を確保するまで時間がかかるのが実情です。

公営上水道と専用水道の震災時の違い

比較項目公営上水道専用水道
管理主体自治体・水道局管理組合・所有者
復旧体制公的支援あり・全国から応援可能各団地・所有者が独自対応
復旧スピード統一的な体制で比較的早い業者不足で復旧が遅れる可能性
水質管理水道局が継続的に実施管理組合や業者に委託
災害時の給水給水拠点や給水車が確保される給水車利用は可能だが復旧優先度は低い

この比較からもわかる通り、公営上水道は「公共インフラ」としての強みがあり、専用水道は「自主管理の弱さ」が震災時のリスクになります。

団地やマンション購入時に確認すべきこと

もし団地やマンションの購入を検討しているなら、次の点を必ず確認しましょう。

  • 水道方式は公営上水道か専用水道か
  • 貯水槽の容量・耐震性は十分か
  • 定期点検や水質検査は実施されているか
  • 震災時の復旧マニュアルや業者との契約はあるか

これらを事前に把握しておけば、災害発生時の安心感は大きく変わります。

まとめ|不動産購入前に必ず確認すべき“水道方式”

公営上水道と専用水道の違いは、平時には意識しにくいものです。しかし震災が起きたとき、その差は「復旧スピード」や「安全な水の確保」という形で表れます。

不動産を購入するときは、水道方式まで確認しておくことが、将来の安心につながります。

とくに、南海トラフ巨大地震などの大規模災害が想定されているエリアで物件を検討する際には、ぜひ意識しておきたい重要なポイントです。

専門性が求められるご相談にも、福島屋は丁寧にお応えします。高知県の相続不動産や空き家、売却・処分が難しい不動産に関するお悩みなら、まずはお気軽に《無料相談をご予約》ください。