皆さま、こんにちは!
高知県で相続不動産や空き家、売却・処分が難しい負動産を専門に扱う、福島屋代表の上田です。
相続した不動産について、「売れないだろう」という見通しは、最初から持っている。
それでも、具体的な行動に移れないまま、時間だけが過ぎていく。
高知県の相続不動産では、こうした状態が決して珍しくありません。
むしろ、ごく自然な反応として起きています。
そこで本日は、不動産が売れないと分かっているからこそ相続人が動けなくなってしまう理由について、相続不動産の現場で実際に起きている構造を整理しながら話してまいります。
目次
「売れない」と理解しているからこそ、判断が止まる
不動産に価値がある、売却できそうだ、という見込みがあれば、次に取る行動は比較的はっきりします。
一方で、
- 山林や農地
- 古い空き家
- 所有者不明の建物が放置されている借地権
- 権利関係や現況が分かりにくい不動産
こうした不動産は、「どうせ売れない」という認識が先に立つため、次の一手が見えなくなります。
分かっているのに動けない、というより、分かっているからこそ判断が止まる状態です。

お金をかけても終わらないことを、感覚的に理解している
相続に伴う他の整理ごと、たとえば遺品整理や墓じまいは、費用と作業内容がある程度イメージできます。
しかし不動産の場合、
- 解体しても処分できるとは限らない
- 整備しても利用されるとは限らない
- 手を入れた結果、管理責任が明確になることもある
「費用をかければ終わる話ではない」という点を、相続人は経験がなくても直感的に理解しています。
だから、簡単に動けません。

迷っているのは「失敗」より「取り返しのつかなさ」
判断をためらう理由は、「うまくいかなかったらどうしよう」よりも、
- 一度決めたら戻せない
- 動き出したら止まれない
- 判断の責任を自分が負うことになる
- 後から問題が出たらどうするか
という、取り消しがきかない判断への不安です。
その重さを感じているからこそ、「今は決めない」という選択を続けてしまいます。
多くの場合、「何を相続したのか」自分でも説明できない
実務の現場では、
- 土地がどこにあるのか分からない
- 境界がどこなのか、誰も明言できない
- どんな問題を抱えているのか把握できていない
という状態は珍しくありません。
この段階では、
- 売る
- 管理する
- 手放す
といった選択肢を検討する前提が、そもそも整っていません。
判断できないのではなく、判断できる状態にないというケースが大半です。

相続不動産で時間がかかるのは、手続きではない
相続不動産の整理というと、登記手続きに時間がかかると思われがちですが、実際は違います。
時間を要するのは、
- 書類と現況を突き合わせる
- 不明点を洗い出す
- 問題の構造を整理する
こうした準備と整理の工程です。
この過程を省くと、その場では進んだように見えても、後で行き詰まります。
動けない状態は、問題を先送りしているわけではない
「何年もそのままになっている」
そうした話は少なくありません。
しかしそれは、固定資産税を納め、近隣からの連絡にも対応しながら、無関心や責任放棄で放置しているわけではないという状態です。
- 分からないまま決めたくない
- 間違った判断をしたくない
そう考えた結果、止まっているだけです。

相続不動産は、すぐに結論を出すものではない
相続不動産の多くは、長い年月をかけて現在の状態になっています。
そのため、短期間で結論を出そうとすると、無理が生じます。
まず必要なのは、
- 現状を正確に把握すること
- どこに問題があるのかを整理すること
それができてはじめて、「どうするか」を考える段階に進めます。

まとめ|立ち止まっていること自体が、異常ではない
売れないと分かっていても動けない。
これは、相続不動産においてごく一般的な状態です。
問題なのは立ち止まることではなく、状況が分からないまま判断しようとすることです。
まずは把握すること。
そして、整理すること。
相続負動産の問題は、そこから静かに動き出します。

































