皆さま、こんにちは!
高知県で相続不動産や空き家、売却・処分が難しい不動産を専門に扱う、株式会社福島屋代表の上田です。
相続で受け継いだ実家や土地について。
いざ「使わないから売りたい」と思っても、なかなか買い手がつかないことがあります。
とくに高知県のように人口減少や高齢化、空き家問題が深刻な地域では、相続した不動産の扱いに困っている人が多くいます。
そこで本日は、高知県ならではの事情をふまえて、相続した不動産が売れないときの具体的な対処法について話してまいります。
目次
1. 売れない理由を整理する
まずは「なぜ売れないのか」を明確にしましょう。
代表的な原因は以下の通りです。
- 立地が不便(交通の便が悪い、過疎地など)
- 敷地が狭い・変形地で活用しづらい
- 津波や土砂災害のハザードマップ指定が影響している
- 再建築不可やその他の制限がある
- 借地権や底地権など、複雑な権利関係が絡む場合
高知県では、とくに山間部や過疎地域の不動産は需要が少なく、売却が難しい傾向があります。

2. 高知県で選べる「解決方法」
(1)価格を見直す
価格が高すぎると買い手はつきません。スムーズに売り抜けたいときは、買い手の心理的負担を軽くする工夫が必要です。
(2)隣地とまとめて売る
単独では評価が低い土地も、隣地とまとめることで広い宅地や整形地として利用できます。
(3)更地にする・古家を解体する
老朽化した空き家は敬遠されやすいですが、更地にすれば需要が高まる場合があります。
解体費用は多くの場合100万円以上かかるため、自治体の補助金を活用するとよいでしょう。
(4)権利関係を整理する
借地権や底地権、要役地や承役地など、売却に向けて所有者同士で権利関係を整理しましょう。
相続で契約書が見当たらない場合には、専門家の力を借りると安心です。
(5)無償譲渡・国庫帰属制度を検討
「どうしても売れない」場合は、無償で第三者に譲渡したり、2023年から始まった相続土地国庫帰属制度を利用して国に返す選択肢もあります。

3. 高知県での活用事例(比較表)
| ケース | 問題点 | 解決方法 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 高知市の借地権付き住宅 | 契約書が残っていない | 底地を購入してから売却 | 権利関係が整理され、無事に売却成立 |
| 南国市の古家付き土地 | 解体費用がかかる | 補助金を利用して解体し、更地にしてから売却する | 3カ月で成約 |
| 香美市の狭小地 | 狭すぎて売れない | 隣地とまとめて敷地拡張 | 売却成功 |
| 香南市の農地 | 買い手がつかない | 農地法に基づき農業法人へ売却 | 売却完了 |
| 大豊町の老朽空き家 | 利便性が低い | 相続土地国庫帰属制度を活用 | 所有負担から解放 |

4. 専門家に相談するメリット
- 権利関係の整理(相続登記・共有持分の調整・借地権など)
- 活用方法の提案(売却・賃貸・譲渡など)
- 地元市場の知識(どのエリアに需要があるか、価格相場の目安、近隣での需要状況)
高知県では、不動産会社や司法書士と連携しながら進めることで、売れにくい不動産も出口が見つかるケースが多くあります。

まとめ|売れない不動産は「負動産」になるリスクも
相続した実家や土地が売れないのは珍しいことではありません。
原因を整理し、「価格調整」「隣地と一体化」「解体」「無償譲渡」「相続土地国庫帰属制度」など複数の選択肢を検討することが大切です。
不動産をそのまま放置してしまうと、固定資産税や管理の負担ばかりが増え、資産ではなく「負動産」となりかねません。
まずは売却が難しい不動産に詳しい専門家へ相談し、早めに方向性を考えていきましょう。


































