皆さま、こんにちは!
高知で相続不動産や空き家、売却・処分が難しい不動産を専門に扱う、株式会社福島屋代表の上田です。
相続した空き家があっという間にツタだらけになった方も多いのではないでしょうか。
人が住まなくなった家は、思った以上に草木が伸びやすく、気づけばツタや雑草に覆われてしまいます。
そこで本日は、空き家を放置することで生じるリスクと、所有者が取り得る最終的な選択肢について話してまいります。
なぜ空き家にはツタや雑草が生えやすいのか?
空き家は人が住まなくなることで日常的な手入れが行われず、管理が行き届きません。
そのため、庭や敷地内は草木が繁茂しやすくなります。
さらに、ツタは外壁や屋根に絡みつきやすく、放置すると建物の劣化を早める原因となります。
とくに日当たりが悪く湿気がこもりやすい場所では、ツタや雑草の繁殖が一層進みやすくなります。
そのまま放置すると、あっという間に隣家へと草木が越境し、思わぬ近隣トラブルを招く原因となりかねません。

放置された空き家が抱えるリスク
害獣・害虫の発生
草木が生い茂る環境は、ハクビシン・タヌキ・ネズミなどの害獣の格好のすみかとなります。
彼らは屋根裏や床下に侵入し、配線をかじったり木材を傷めたりと建物そのものに被害を与えるほか、糞尿による悪臭で周囲に不快感を広げ、衛生面でも深刻な被害をもたらします。
さらに、庭の木や家の軒下に蜂の巣ができやすく、刺されてケガをするなど、近所の人に思わぬ危険を与えてしまう可能性があります。
建物や構造物への影響
ツタは外壁や屋根を侵食し、雨漏りやひび割れの原因となります。
長期間放置すると、柱や梁などの主要な構造部分が腐食し、建物が傾いたり、最悪の場合には倒壊する危険性もあります。

所有者に求められる責任
空き家の所有者には、適切に管理する「管理義務」があります。
これを怠り、近隣住民に被害を与えたり人身事故を招いた場合、損害賠償責任を負う可能性が生じます。
とくに建物や塀の破損・倒壊による事故では、「想定外」では済まされず、所有者が賠償責任を負い、法的に厳しく追及されるケースが多いのです。

有効な対策と最終的な選択肢
- 定期的な除草・剪定
草刈りやツタの除去を定期的に行うことが第一です。防草シートや除草剤を併用すれば再発を抑えられます。 - 専門業者への依頼
ツタの除去や害獣の駆除、蜂の巣の撤去といった作業は、専門業者に任せるのが安全です。 - 解体・更地化の検討
老朽化が進んだ空き家は、無理に維持するよりも思い切って解体し、更地にした方が長期的には安心です。固定資産税の軽減措置はなくなり、税額は上がりますが、様々なリスクを考えれば、固定資産税が増えても更地にする方が得策といえます。

まとめ|補助金を上手に使って解体しよう
空き家にツタや雑草が繁茂するのは自然現象ですが、放置すれば害獣の侵入・衛生被害・建物の倒壊・賠償リスクなど、所有者に大きな責任を招きます。
解体費用も年々高騰しているため、自治体の補助金制度を上手に活用し、早めに更地にすることが賢明な選択です。
空き家を所有している方は「リスク」を正しく理解し、除草や解体といった適切な対策を早めに講じることが重要です。