皆さま、こんにちは!
高知県で相続不動産や空き家、売却・処分が難しい負動産を専門に扱う、福島屋代表の上田です。
相続した不動産を売却するには、まず「登記名義を自分の名義に変更」する必要があります。
この手続きで関わるのが「司法書士」です。
とはいえ、「司法書士に頼むといくらかかるの?」「登記費用ってどれくらい?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
そこで本日は、高知で相続不動産を売却する際にかかる司法書士報酬の相場・登録免許税・依頼の流れについて話してまいります。
目次
1. 相続不動産を売却するには「相続登記」が必須
相続で受け継いだ不動産は、相続登記(名義変更登記)を済ませないと売却できません。
不動産登記簿上の名義が亡くなった方(被相続人)のままだと、売買契約を結んでも所有権移転登記ができず、取引が成立しません。
つまり、「売る前に登記を終えておく」ことが第一歩です。
2024年4月からは相続登記が義務化され、正当な理由なく3年以内に登記をしない場合、10万円以下の過料(罰金)が科される可能性もあります。

2. 司法書士報酬の相場と登録免許税の目安
司法書士に依頼する費用は、登記の種類や相続人の数、書類の複雑さによって変わります。
以下は高知県内の一般的な相場です。
| 手続き内容 | 報酬の目安(税込) | 登録免許税(税率) |
|---|---|---|
| 相続登記(単純ケース) | 70,000〜120,000円 | 固定資産税評価額 × 0.4% |
| 相続登記(相続人多数・戸籍複雑) | 120,000〜180,000円 | 同上。戸籍収集・協議書作成含む |
| 抵当権抹消登記 | 15,000〜30,000円 | 1物件につき1,000円 |
| 売却登記(所有権移転) | 50,000〜80,000円 | 固定資産税評価額 × 2.0%(※通常は買主負担) |
登録免許税とは、登記手続きの際に法務局へ納める国税であり、司法書士報酬とは別に必要となります。

3. 費用の内訳と支払いのタイミング
司法書士へ支払う金額は、次の3つに分かれます。
- ① 報酬(手数料) … 書類作成、登記申請、決済立会いなど、司法書士が行う業務に対する料金
- ② 登録免許税 … 登記時に法務局へ納める税金
- ③ 実費 … 戸籍謄本・登記簿謄本・郵送費などの実費
支払いのタイミングは以下のとおりです:
- 相続登記:登記完了後に司法書士へ精算
- 売却登記:決済日(引き渡し日)に司法書士を通して清算
登記費用は事前に司法書士から見積書が提示されるため、内容を確認したうえで安心して依頼できます。
4. 司法書士に依頼する流れ(相続登記〜売却まで)
高知での相続不動産売却では、次のような手順で司法書士が関与します。
相続登記の流れ(名義変更まで)
- 戸籍・登記事項証明の収集
被相続人の出生から死亡までの戸籍を収集し、相続人を確定します。 - 相続関係説明図の作成
家系図のように相続関係を図で整理します。 - 遺産分割協議書の作成・署名捺印
誰がどの不動産を相続するかを明文化します。 - 相続登記の申請
司法書士が法務局へ登記を申請します。 - 登記完了・権利証(登記識別情報)の交付
登記が完了すると、相続人名義の「登記識別情報(権利証)」が交付されます。

売却登記の流れ(所有権移転まで)
- 売買契約締結・決済日調整
不動産会社の仲介により売買契約が成立した後、司法書士は登記に必要な書類や名義・権利関係を確認し、決済日に向けた登記準備を行います。 - 登記書類の作成・署名捺印
売主・買主双方の登記書類を整えます。 - 決済・登記申請
決済日(引き渡し日)に、司法書士が売買代金の授受を確認したうえで、所有権移転登記を申請します。 - 登記完了・買主名義の権利証交付
登記が完了すると、買主名義の「登記識別情報(権利証)」が新たに発行されます。
司法書士は、登記の専門家として、書類の不備や申請ミスを防ぎ、不正のない確実で安全な手続きを支えます。
司法書士報酬は誰が負担する?
高知県では、一般的に次のような費用負担区分が採用されています。
| 手続き | 費用負担者 |
|---|---|
| 相続登記 | 売主(相続人) |
| 売却登記 | 売主(登記名義を譲渡する側) |
| 抵当権抹消 | 売主(ローン完済者) |
ただし、相続人が複数いる場合は「代表者がまとめて支払い、後で按分」するケースもあります。

まとめ|司法書士報酬を理解して、安心の不動産売却を
司法書士への報酬は、登記の内容や相続人の状況によって変動します。
相場を把握しておけば、売却全体の費用感をつかみやすくなります。

































