皆さま、こんにちは!
高知県で相続不動産や空き家、売却・処分が難しい負動産を専門に扱う、福島屋代表の上田です。
私がご相談をお受けする中で、「固定資産税を払い続けることに、ふと疑問を感じた」という声を聞く機会が増えてきました。
金額としては決して破格ではないものの、毎年、何も生み出さずに出ていく支出に対して、将来を考えたときに違和感を覚える方が少なくないようです。
そこで本日は、固定資産税という支出の性質と、「手放して、その分を積立に回す」という考え方について、売却を前提とせず、整理する視点で話してまいります。
目次
1.固定資産税は「毎年確実に出ていくお金」
固定資産税の特徴は、とてもシンプルです。

- 景気に関係なく
- 利益が出ていなくても
- 利用していなくても
毎年、必ず発生する支出であるという点です。
年額では数万円〜十数万円でも、10年、20年と続くと無視できない金額になります。
多くの人が「高いとは思うけど、仕方ないもの」として支払い続けていますが、長期視点で見たときに本当に納得できる支出かどうかは、一度立ち止まって考える価値があります。
2.固定資産税は「増えない支出」である
固定資産税は、支払ったからといって将来何かが増えるわけではありません。

- 資産価値が上がる保証はない
- 収益が生まれるわけでもない
- 支払いを止める方法は「手放す」以外にない
つまり、将来価値に変わらない支出という性質を持っています。
ここに違和感を覚えた人が、「このお金、別の使い方はないのか?」と考え始めます。
3.「持ち続ける前提」が自然になっていないか
不動産は、長い間「持っているのが当たり前」「いずれ価値が出るもの」と考えられてきました。
しかし現実には、
- 使っていない土地
- 誰も住まない家
- 活用が難しい立地
など、持っていても特に意味を持たない不動産も増えています。
それでも手放されにくい理由は、経済性というより「心理的な要素」であることがほとんどです。
4.固定資産税を「積立NISA」という視点で捉えてみる
ここで一つの視点として挙げられるのが、「固定資産税として毎年消えているお金を、もし積立NISAという仕組みで見たらどう映るか」という考え方です。

積立NISAは、
- 少額でも
- 長期間
- 非課税で
資産形成を行う仕組みです。
重要なのは、この制度が良いかではなく、
同じ金額を「消える支出」にするか、「将来に残る可能性があるお金」にするか
という考え方です。
5.比較すべきは「利回り」ではなく「支出の性質」
不動産の保有と積立NISAは、どちらが有利かを単純な利回りだけで比べられるものではありません。

両者は、お金の減り方・関わり方・負担のかかり方が異なります。
そのため、比較する際に意識したいのは、「いくら増えるか」よりも、そのお金がどのような性質を持っているかという点です。
| 観点 | 不動産(保有のみ) | 積立NISA |
|---|---|---|
| 毎年の支出 | 固定的に発生 | 金額・有無を自分で調整できる |
| 支出の性質 | 利用の有無に関係なく発生 | 任意・状況に応じて変えられる |
| 維持に伴う負担 | 税金・管理・将来の処分 | 金融コスト(信託報酬等) |
| 心理的影響 | 「持ち続ける責任」が生じやすい | 物理的な管理負担はない |
このような違いを知ることで、固定資産税という支出を、これまでとは少し違った角度から見直すことができます。
6.「手放すのが不安」という感情は自然なもの
固定資産税に疑問を感じながらも、すぐに行動に移せない人は少なくありません。
- 今手放すのが正解かわからない
- 将来、価値が上がるかもしれない
- 手放したあと後悔しそう
これらはすべて、ごく自然な感情です。
重要なのは、感情を否定することではなく、固定資産税という支出の性質を踏まえたうえで、その気持ちを整理していくことです。
7.考えるべきなのは「今後の時間」
不動産についての判断は、「過去にいくらかかったか」ではなく、

- これから何年持つのか
- その間に、いくら支払い続けるのか
という未来の時間と支出で考える方が現実的です。
固定資産税に違和感を覚えた時点で、すでに判断材料は揃い始めています。
8.結論を急がなくてもいい
このテーマに、すぐに出る正解はありません。
- 持ち続ける選択
- 手放す選択
- しばらく様子を見る選択
どれも間違いではなく、大切なのは自分が納得できるかどうかです。
ただ一つ言えるのは、「何も考えずに払い続ける」状態から一度、思考を切り替えた人は、お金の使い方に対する感覚が変わる、ということです。

まとめ|固定資産税に違和感を覚えたら
「まだ結論は出ていない」「手放すかも決まっていない」。
その段階であっても、固定資産税という支出を、「別の視点から眺めてみる」こと自体には、十分な意味があります。
近頃は、不動産の扱いを考える前段階として、「固定資産税の性質をどう捉えるか」を起点に、あらためて整理する人も増えてきました。
所有する不動産について考え始めたとき、固定資産税という支出をどう捉えているかを、一度立ち止まって見直してみるのも一つの方法です。
































