皆さま、こんにちは!
高知で相続不動産の売却・処分を専門に扱う、株式会社福島屋代表の上田です。
本日は、建物のドローン調査について話してまいります。
2018年4月1日から媒介契約締結時にインスペクション(建物状況調査)を実施する者のあっせんが宅建業法で義務付けられたこともあり、当社では不動産査定時に無料でドローン調査を取り入れています。
なお、インスペクションは、安くても5万円程度の費用がかかるため、売主・買主いずれにとっても負担が大きく、まだ一般的にはあまり普及していないのが現状です。
ドローンによる建物調査では、屋根・外壁・防水・雨樋などの状態を上空から確認し、必要なおおよそのリフォーム費用を事前にご案内しています。これにより、売主様には適正な売却価格の判断材料として、買主様には購入の検討材料としてご活用いただけます。

とくに屋根の葺き替え工事が必要となると、屋根材の種類にもよりますが、一般的な坪数のお家で150~200万円程度の費用が必要となります。
築20年以上のお家は、今までメンテナンスを施してきたとしてもドローン調査をお勧めします。

先日査定にお伺いした一戸建てのお家は、屋根の上に太陽熱温水器の架台が残っていますが地上からは見えません。相続不動産の査定依頼では、建物のメンテナンス履歴を把握できていない相続人が大半です。
温水器と一緒に架台も撤去するのが一般的ですが、いずれにせよ屋根の上に不要な重量物が乗っていることはデメリットしかありません。

ドローンを屋根に近づけて確認すると、和型スレート瓦の塗装が密着不良で剥がれているのが分かります。この状態からの塗り替えは、下地処理に手間が掛かるため費用が割高となってしまいます。

福島屋では、ドローン調査と合わせて、建物の傾き・雨漏り・設備機器の不具合・シロアリ被害などの建物状態のチェックを念入りに行っています。
売買契約書の特約にいくら免責事項を盛り込んでも、トラブルを完全に防げるわけではありません。
引き渡し後に不具合が見つかれば、買主とのトラブルに発展する可能性は十分にあります。
だからこそ、売主側の一方的な説明ではなく、「買主の立場」に立った事前調査と、丁寧で正確な重要事項説明が欠かせません。