皆さま、こんにちは!
高知で相続不動産や空き家、売却・処分が難しい不動産を専門に扱う、株式会社福島屋代表の上田です。
不動産広告を見ていると「築古」と書かれている物件と、「ヴィンテージ」と呼ばれている物件があります。同じ“古い建物”のはずなのに、どうして呼び方が違うのか疑問に感じる方は多いと思います。
「築古」と「ヴィンテージ」では、単に築年数だけでなく、立地・建物の質・建築家や施工会社のブランド価値などに大きな差があります。
そこで本日は、不動産業界が使うこの2つの言葉の違いについて話してまいります。

目次
築古とヴィンテージの違いを簡単に解説
築古=築年数が古く、一般的な中古物件のこと
結論から言うと、「築古」という言葉には特別な価値を示す意味はありません。
不動産業界では一般的に「築30年以上経過した物件」を築古と呼ぶことが多く、以下の特徴があります。
- 設備が古く、リフォームや修繕が必要なことが多い
- 旧耐震基準の物件も含まれる
- 価格が安めで資産価値が下がりやすい
- 立地やブランドにこだわりがない一般的な物件
つまり、「古い建物」という事実をそのまま表現しているだけで、ポジティブな意味はほとんど含まれていません。
ヴィンテージ=古いが価値が高い物件
一方「ヴィンテージ物件」と呼ばれるのは、築年数が古くても“唯一無二の価値”を持つ中古物件で、、以下の特徴があります。
- 一等地にある
- 建築家のデザイン性が高い、外観や内装に独自の魅力がある
- 管理体制がしっかりしており、築年数を感じさせない美観
- 供給数が少なく、人気が高いため価格が下がりにくい
- ブランド力のある施工会社
要するに、ヴィンテージ物件は“古いけれど価値が残っている(むしろ上がることもある)”特別な中古物件のことを指します。
なぜヴィンテージ物件は価値が落ちにくいのか?
理由① 立地の強さ
好立地(市街地中心部・駅近・生活利便性の高い場所)にある物件は、新築供給が少なくなった今、築年数が古くても需要が安定しています。
理由② 建物のブランド・デザイン性
有名建築家が手掛けたデザイン性の高い建物、しっかりした構造と外観を持つ建物は、時間が経っても評価され続けます。
理由③ 維持管理が行き届いている
定期的に修繕され、外壁や屋根、庭などの手入れが行き届いている建物は、築年数が経っていても安心して暮らせるため、資産価値が大きく下がりにくい傾向があります。
築古物件を選ぶときの注意点
築古=必ずしも悪いわけではありませんが、次のポイントを必ず確認してください。
- 耐震基準(1981年6月以降の「新耐震基準」に適合しているか、または耐震改修工事が実施済みか)
- 修繕履歴と管理状況
- リフォーム費用の見込み
- 立地条件(将来の資産価値に影響)
これらをクリアできれば、築古でも良い物件は多くあります。
まとめ|「古い=ボロボロの家」ではない、価値ある中古を見極めよう
- 築古…築年数が古く、一般的な中古物件の総称。価値が下がりやすい物件も多い。
- ヴィンテージ…築年数が古くても、立地・建物の質・ブランド力が高く、デザイン性に優れた価値ある物件。
中古マンションや戸建を選ぶ際は、築年数だけでなく「ヴィンテージ物件の条件」を満たしているかを確認することが、将来の資産価値を左右するカギとなります。
ワンポイントアドバイス
- 不動産広告で「ヴィンテージ」と書かれていても、実際は“築古の言い換え”のケースがある。
- 内見や管理状況の確認は必須。
- 資産価値を正しく判断するためにも、信頼できる不動産会社に相談することが大切。