皆さま、こんにちは!
高知県で、山林や農地をはじめ、相続後の扱いに困っている土地や、売却・処分が難しい「負動産」を専門としている福島屋代表の上田です。
山林や農地を相続した方から、次のような質問を受けることがあります。
- 山林や農地の固定資産税は免税になることがあるのか
- 固定資産税の免税点とはどのような仕組みなのか
- 評価額が免税点未満なのに、なぜ固定資産税が課税されるのか
結論から言うと、評価額が免税点未満の山林や農地でも固定資産税が課税される場合があります。
土地の固定資産税には「免税点(30万円未満)」という制度がありますが、この判定は土地ごとではなく、同じ市町村内で所有している土地の評価額の合計で判断されるためです。
そのため、1筆ごとの評価額が免税点未満であっても、複数の土地の評価額を合計することで免税点を超え、固定資産税が課税されるケースがあります。
そこで本日は、山林や農地など土地の固定資産税の免税点の仕組みについて話してまいります。
目次
固定資産税には「免税点」がある

固定資産税には、一定額以下の場合は課税されないという「免税点」が定められています。
土地の場合の免税点は次の通りです。
土地:30万円未満
つまり、その市町村内で所有している土地の評価額の合計が30万円未満であれば固定資産税は課税されません。
※固定資産税の免税点は、土地は30万円未満、建物は20万円未満とされ、土地と建物はそれぞれ別に計算されます。本記事では山林や農地など「土地」の場合を説明しています。
なお、山林・原野・田・畑・宅地・雑種地などはすべて「土地」として扱われ、免税点の基準は同じです。
なぜ評価額が低い山林や農地でも固定資産税が課税されるのか

山林や農地では、固定資産税の評価額が数百円から数万円程度の土地も多く見られます。
そのため「評価額が低い土地は固定資産税がかからないのではないか」と考える方も少なくありません。
しかし、固定資産税の免税点は土地ごとではなく、市町村内で所有している土地の評価額の合計で判断されます。
このため、評価額が低い土地であっても、複数の土地を所有している場合には固定資産税が課税されることがあります。
免税点は「1筆ごと」ではなく合計で判断される
固定資産税の免税点は、土地ごとではなく市町村内の土地の評価額の合計で判断されます。
例えば同じ市町村で次の土地を所有している場合を考えます。
| 課税地目 | 固定資産税評価額 |
|---|---|
| 山林 | 140,000円 |
| 原野 | 60,000円 |
| 田 | 60,000円 |
| 畑 | 60,000円 |
この場合、土地の評価額の合計は
合計:320,000円
となります。
土地の固定資産税の免税点は「30万円未満」のため、このケースでは免税点を超えることになり、これらの土地には固定資産税が課税されます。
複数の山林や農地を相続しているケースが多い

福島屋の実務では、同じ市町村内に複数筆の山林や原野、田畑を所有している方や、相続によって取得された方が多く見られます。
この場合、それぞれの土地の評価額が免税点以下であっても、市町村内の土地評価額を合計することで免税点を超え、すべての土地に固定資産税が課税されることがあります。
さらに、
- 宅地
- 雑種地
などが混在している場合には、評価額が高くなるため、固定資産税の負担が大きくなることもあります。
土地の無償譲渡では固定資産税の負担が生じないこともある

山林や農地の無償譲渡では、複数の土地が別々の譲受人へ渡るケースが多く見られます。
例えば、
- 山林はAさん
- 原野はBさん
- 田はCさん
- 畑はDさん
というように分かれる場合です。
このような場合、それぞれの譲受人が取得する土地の評価額が「30万円未満」であれば、市町村内の土地評価額が免税点未満となり、固定資産税が課税されないことがあります。
そのため、結果として譲り受けた人に固定資産税の負担が生じないケースも見られます。

まとめ|固定資産税は土地ごとではなく合計評価額で判定
山林や農地の固定資産税については、次の点を理解しておくと判断しやすくなります。
- 土地の固定資産税の免税点は「30万円未満」
- 判定は土地ごとではなく市町村内の土地評価額の合計で行われる
- そのため、評価額数百円〜数万円程度の土地でも課税される場合がある
- 判定は毎年1月1日時点の所有状況で行われる
山林や農地は固定資産税が少額であっても、相続後に
- 管理が難しい
- 売却ができない
- 手放し方が分からない
といった悩みを抱える方も少なくありません。
まずは、固定資産税の仕組みを理解しておくことで、土地の状況を把握しやすくなります。






























