リバースモーゲージとは?老後資金に使える仕組みとメリット・デメリットを解説

リバースモーゲージイラスト

皆さま、こんにちは!
高知県で相続不動産や空き家、売却・処分が難しい不動産を専門に扱う、株式会社福島屋代表の上田です。

「年金だけでは生活が不安」「老後資金が足りない」と感じる高齢者は年々増えています。

とくに持ち家があるものの、預貯金は少ないという方にとって、「家を手放さずに資金を得る方法」は切実な課題です。

そこで注目されているのが、住み慣れた家に住み続けながら資金を確保する「リバースモーゲージ」という仕組みです。
自宅を担保に融資を受け、生活資金や医療費に充てられる制度です。

金融機関や自治体が導入しており、実際に老後資金対策として利用者は増加傾向にあります。

そこで本日は、リバースモーゲージの仕組みとメリット・デメリットについて話してまいります。

リバースモーゲージとは?

リバースモーゲージとは、自宅を担保にして金融機関から融資を受け、契約者が亡くなった時点で自宅を売却して返済する仕組みです。

  • 対象年齢:主に60歳以上
  • 利用対象:自宅を所有している人(持ち家必須)
  • 融資方法:一括借入または毎月の生活資金として分割受取
  • 返済方法:契約者の死亡後に自宅を売却して一括返済

つまり「生きている間は利息のみ支払い、元金は死亡時に清算」という仕組みです。

リバースモーゲージのメリット

1. 老後資金を確保できる

年金や貯蓄だけでは不足する生活費や医療費を補える。

2. 自宅に住み続けられる

住み慣れた環境を手放す必要がなく、安心して生活を続けられる。

3. 毎月の返済負担が軽い

基本的に利息のみの支払いで、元金返済は死亡時まで不要。

4. 長生きリスクに対応できる

終身型を選べば、長寿でも資金を受け取り続けられる。

リバースモーゲージのデメリット

1. 担保割れのリスク

不動産価格が下落した場合、借入額を下回り「担保割れ」になる可能性がある。

2. 金利上昇リスク

変動金利が多く、将来的に利息負担が増える恐れがある。

3. 相続への影響

契約者の死亡後は自宅が売却されるため、子どもに自宅を残せないケースが多い。

4. 利用できる物件に制限

マンションや借地上の家は利用不可の場合がある。土地の資産価値が高い都市部の一戸建て向けが主流。

リバースモーゲージと他制度の比較

リースバックとの違い

  • リースバック:自宅を売却→賃貸契約で住み続ける
  • リバースモーゲージ:自宅を担保→融資を受け、死亡後に売却清算

自宅の「所有権を残したまま」資金化できるのがリバースモーゲージの特徴です。

住宅ローンとの違い

  • 住宅ローン:元金と利息の返済を毎月行う
  • リバースモーゲージ:利息のみ毎月支払い、元金は死亡後一括

リバースモーゲージが向いている人

  • 老後資金が不足しているが、持ち家を売りたくない人
  • 子どもに家を残す必要がない人
  • 都市部で評価額の高い持ち家を所有している人
  • 年金や収入で利息分の支払いができる人

まとめ|リバースモーゲージは老後資金の選択肢の一つ

リバースモーゲージは「自宅を手放さずに老後資金を得られる」有効な制度ですが、担保割れや相続への影響などのリスクもあります。

そのため、「老後資金は必要だが、子どもに家を残すつもりはない」という人には向いている制度です。
一方で「自宅を子どもに残したい」と考える場合は慎重な検討が必要です。

高知県における実情

高知県のように地価が全国的に見て高くない地域では、金融機関による不動産評価額が低くなりやすく、思ったほど資金を借りられないケースが多く見られます。

その結果、リバースモーゲージを利用するのは現実的に難しく、「リースバック」の方が選択肢として現実味があります。リースバックなら、自宅を一度売却してまとまった資金を得たうえで、賃貸契約を結んで住み続けられるため、資金面と居住面の両立が可能です。

ただし、リースバックもリバースモーゲージと同様に、不動産の評価額が低ければ希望通りの資金を得られないことがあるため、地価の影響には十分注意が必要です。

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