皆さま、こんにちは!
高知県で相続不動産や空き家、売却・処分が難しい負動産を専門に扱う、福島屋代表の上田です。
相続不動産のご相談で、意外と多いのが次のようなケースです。
「兄弟姉妹で揉めてはいないんです」
「全員、処分したほうがいいとは思っています」
「でも…なぜか何年もそのままで」
感情的な対立はなく、人間関係も悪くない。
それなのに、不動産の話だけが止まったままになっている。
この状況は、相続不動産では決して珍しくありません。
そこで本日は、兄弟姉妹で揉めていなくても話が進まない相続不動産の正体について話してまいります。
目次
揉めていない=順調、ではない
一般的に「相続トラブル」というと、
- 兄弟姉妹で意見が対立している
- 誰かが手放すことに反対している
- 感情的にこじれている
といった状態を想像しがちです。
しかし実務の現場では、「揉めていないのに進まない」不動産の方が圧倒的に多いという印象があります。
問題は対立ではなく、誰も主導しないことです。

なぜ誰も反対していないのに止まるのか
兄弟姉妹それぞれが次のように考えています。
- 「自分が言い出さなくてもいいだろう」
- 「誰かが動くと思っていた」
- 「面倒な話は後回しにしたい」
- 「今すぐ困っているわけではない」
結果として、
- 売る
- 貸す
- 手放すか検討する
といった方向性の話すら決まらないまま、時間だけが過ぎていきます。

正体は「共有名義 × 判断の先送り」
話が進まない不動産の正体は、共有名義のまま判断を先送りしている状態です。
共有名義の不動産では、
- 売却
- 無償譲渡
- 国庫帰属制度の検討
いずれも、共有者全員の関与・理解・意思確認が欠かせません。
そのため、
- 一人でも温度感が低い
- 連絡が取りづらい
- 「そのうちやろう」が続く
と、簡単に止まってしまいます。
揉めていないからこそ、誰も「決断役」にならないのです。

放置すると何が起きるのか
不動産は、置いておいても良くはなりません。
時間が経つにつれて、
- 建物の老朽化が進む
- 草木が伸び、管理不全になる
- 固定資産税・管理費だけがかかり続ける
- 次の相続で共有者がさらに増える
といった形で、問題が静かに大きくなっていきます。
「まだ大丈夫」が続いた結果、気づいたときには「動かせる選択肢が限られている」状態になることもあります。

結論を出さなくても、相談していい
不動産の相談というと、
- 売るかどうか
- 手放すかどうか
- 誰が主導して進めるか
といった結論を求められるイメージがあるかもしれません。
しかし福島屋では、
- 現状の整理
- 問題点の洗い出し
- 現実的な選択肢の確認
といった、「まだ決めない段階」のご相談も多くお受けしています。
まずは「なぜ止まっているのか」を一緒に整理するだけでも構いません。

まとめ|揉めていない今こそが、動くべきタイミング
兄弟姉妹で揉めていないのに話が進まない不動産は、
- 共有名義
- 判断の先送り
- 主導者不在
という特徴を持っています。
そしてこの状態は、時間が経つほど不利になるという共通点があります。
もし今、
- 仲は悪くないのに何年も放置している
- 誰かが動くと思って止まっている
- 「そのうち」が続いている
のであれば、負動産化して困ってからではなく、迷っている今が相談のタイミングです。
福島屋では、高知県の空き家・土地・山林など、話が進まなくなった不動産の状況整理から丁寧にサポートしています。
一人で抱え込まず、まずは現状整理からご相談ください。































