皆さま、こんにちは!
高知県で相続不動産や空き家、売却・処分が難しい負動産を専門に扱う、福島屋代表の上田です。
相続不動産の相談を受けていると、よくある共通点があります。
それは、誰かが悪いわけではないということです。
親も、子も、兄弟姉妹も、
「放置しようと思っていたわけではない」
「揉めたかったわけでもない」
それでも結果的に、相続不動産がうまく動かせない状態になってしまう。
高知県では、こうしたケースが珍しくありません。
そこで本日は、「誰も悪くないのに、相続不動産がうまくいかなくなる理由」について話してまいります。
目次
相続不動産が「詰んでしまう」典型的なパターン
相続不動産が止まってしまう背景には、よく似た流れがあります。
① 相続当初は「まだ大丈夫」と思っている
相続が発生した直後は、
- 将来的に住むかもしれない
- 売るにしても急いでいない
- そのうち誰かが使うかもしれない
そんな気持ちから、判断が先送りされがちです。
この段階では、誰も困っていません。
② 時間とともに、選択肢が静かに減っていく
- 人口減少
- 過疎化・高齢化
- 不便な立地
- 老朽化した建物
といった条件が重なり、時間が経つほどに、
- 買い手(引き取り手)が見つかりにくくなる
- 管理の手間と費用が増える
- 近隣との関係が希薄になる
というように、状況は少しずつ変化していきます。
③ 気づいた時には「動かせる選択肢が限られている」
そして数年後、
- 売れない
- 解体費用が出せない
- 無償譲渡の相手も見つからない
- 国庫帰属も条件に合わない
といった状態が明らかになり、結果として「不動産」を「負動産」として認識する段階に至ります。
ここでも、悪い人はいません。
判断を誤ったというより、「判断するタイミングを失った」だけなのです。

高知県で相続不動産がうまくいきにくい理由
高知県の相続不動産には、地域特有の事情もあります。
- そもそも不動産の需要が都会と比べて圧倒的に少ない
- 山林・農地・原野が絡むケースが非常に多い
- 相続人が県外在住で、状況を把握できていない
これらが重なることで、普通に相続したはずの不動産が、結果的に負動産化してしまうのです。

「売れない=失敗」ではありません
福島屋では、相続不動産の相談を受ける際、
- 売却ありき
- 解体前提
- 国庫帰属前提
で話を進めることはありません。
なぜなら、相続不動産の整理は「正解が一つではない」からです。
- 売却
- 無償譲渡
- 隣地調整
- 解体+出口設計
- 国庫帰属制度
その不動産の状態・立地・相続人の状況によって、現実的な出口はまったく異なります。
特に、最初から「売却ありき」で話を進めてしまうと、売れなかった時点で、選択肢そのものが止まってしまうことも少なくありません。

困ってからではなく、「迷っている今」が整理のタイミング
相続不動産の多くは、
- 完全に行き詰まる前
- まだ動かせる余地がある段階
であれば、選択肢が残っています。
逆に言えば、「もう少し様子を見よう」を繰り返すほど、選択肢は減っていくのが現実です。
福島屋が大切にしていること
福島屋は、高知県で負動産専門として、
- 空き家
- 利用されていない土地
- 処分が難しい不動産
に向き合っています。
大切にしているのは、状況を正しく整理することです。
誰も悪くない相続だからこそ、誰かが静かに状況を整理する役割を担う必要があります。

まとめ|誰も悪くない。でも、放っておくとうまくいかない
相続不動産がうまくいかない原因は、失敗や怠慢ではありません。
- 判断を先送りしたこと
- 状況を整理しないまま時間が過ぎたこと
それだけで、結果は大きく変わってしまいます。
「このままでいいのか」
そう感じた今が、動き出すタイミングです。
困ってからではなく、迷っている段階で、一度状況を整理してみてください。
整理することで、解決に向かう道筋が見えてきます。

































