3代放置でも1回分は不要?相続登記の免税特例をわかりやすく解説

3代放置した不動産相続登記

皆さま、こんにちは!

高知県で、山林や農地をはじめ、相続後の扱いに困っている土地や建物、売却・処分が難しい「負動産」を専門としている福島屋代表の上田です。

不動産の相続登記を何世代も行っていない状態が続いていると、「最終的にどのくらいの費用が必要になるのだろうか」と不安を感じる方は少なくありません。

そこで本日は、数代にわたり未登記となっている土地や建物などの不動産について、

  • 登録免許税の基本的な仕組み
  • 登録免許税が免除される「相次相続の特例」とはどのような制度か
  • その適用期限はいつまでなのか

といった点について、順を追って話してまいります。

そもそも相続登記の登録免許税はいくらかかる?

相続不動産の登録免許税はいくら

相続による土地の所有権移転登記にかかる登録免許税は、

固定資産税評価額 × 0.4%

です。

たとえば、評価額500万円の土地であれば、

500万円 × 0.4% = 2万円

が相続登記で必要となる登録免許税となります。

3代放置している場合、何回分かかる?

たとえば次のようなケースです。

  • 祖父が死亡(未登記)
  • 父が死亡(未登記)
  • 現在の相続人が孫

この場合、相続は、

  1. 祖父 → 父
  2. 父 → 孫

と「2回発生」しています。

原則として、発生した相続ごとに登記が必要になるため、登録免許税も2回分かかるのが基本です。

「1回分は不要になる」といわれる理由

ここで関係してくるのが、

相次相続の特例(数次相続の特例)

です。

これは、土地の相続登記がされないまま相続人が死亡した場合に、「中間の相続に係る登録免許税を免税とする制度」です。

たとえば先ほどの例で、

  • 祖父名義のまま父が死亡している

という場合、一定の条件を満たせば、「祖父 → 父」分の登録免許税が免税となり、実質的に「1回分のみの課税」で済む可能性があります。

これが「1回分不要になる」といわれる理由です。

特例の対象となる主な条件

相次相続の特例は、すべてのケースで適用されるわけではありません。

ポイントは次のとおりです。

  • 対象は「土地のみ」※建物は対象外
  • 相続による所有権移転登記であること
  • 相続登記が未了のまま相続人が死亡していること
  • 期限内に申請すること

この特例は時限措置であり、「令和9年(2027年)3月31日まで」適用期限が延長されています。

申請日が期限内であることが必要です。

もう一つの免税特例(評価額100万円以下の土地)

登録免許税の免税特例

あわせて知っておきたいのが、

固定資産税評価額が100万円以下の土地の免税措置

です。

評価額が1筆あたり100万円以下の土地については、相続による所有権移転登記の登録免許税が免税になります。

この特例も土地のみが対象で、現在は令和9年3月31日まで延長されています。

相続登記を放置していた場合の考え方

数代にわたり相続登記をしていない場合、

  • 相続が何回発生しているのか
  • 各土地の評価額はいくらか
  • 中間相続人が未登記のまま死亡しているか

によって、登録免許税の額は変わります。

「必ず1回分が免除される」という制度ではなく、条件を満たした場合に限り、中間相続分が免税になる仕組みです。

まとめ|相次相続の特例のポイント

3代放置していても、

  • 原則は、相続発生回数分の登録免許税がかかる
  • ただし、相次相続の特例により「中間相続分が免税」になる場合がある
  • 土地であれば評価額100万円以下の免税措置もある
  • いずれも、令和9年3月31日までの時限措置

という点が重要です。

相続登記を長期間放置している場合でも、制度の内容を正しく理解すれば、費用の見通しは立てやすくなります。

まずは、対象土地の評価額とこれまでの相続関係を整理することが出発点になります。

相続登記義務化

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