皆さま、こんにちは!
高知県で、山林や農地をはじめ、相続後の扱いに困っている土地や建物、売却・処分が難しい不動産を専門としている福島屋代表の上田です。
高知県内で相続した土地を手放す方法の一つに「相続土地国庫帰属制度」があります。
この制度を利用して土地を国に引き取ってもらう場合、審査を経て承認された後に「負担金」を納付する必要があります。
負担金は原則20万円ですが、すべての土地が20万円というわけではありません。
高知市や南国市などの市街化区域・用途地域にある宅地、一定の区域にある農地、森林などは、面積に応じて負担金が算定されます。
そこで本日は、高知県内の土地で相続土地国庫帰属制度を検討している方に向けて、実際にどの程度の費用がかかるのか話してまいります。
相続土地国庫帰属制度の負担金とは?

相続土地国庫帰属制度の負担金とは、土地を国に引き取ってもらう際に納付する、10年分の標準的な土地管理費用に相当する金額です。
申請した土地について国庫への帰属が承認されると、国から負担金の通知が届きます。
負担金は20万円が基本です。
ただし、土地の種類や場所、面積によっては20万円を超える場合があります。
高知県内の土地も負担金は原則20万円
宅地の場合、市街化区域または用途地域が指定されている地域に該当しなければ、面積にかかわらず負担金は原則20万円です。
例えば、高知県内にある500㎡(約151坪)の宅地でも、市街化区域・用途地域に該当しなければ、負担金は原則20万円です。
また、雑種地や原野なども、原則として面積にかかわらず20万円です。
高知市や南国市などの市街地にある宅地は注意

高知県内でも、市街化区域または用途地域が指定されている地域にある宅地は、原則20万円ではなく、面積に応じて負担金が算定されます。
高知県内では、高知市・南国市・香美市・いの町・四万十市・宿毛市の一部に用途地域が指定されています。
ただし、これらの市町にある宅地がすべて対象になるわけではありません。
土地の所在地が市街化区域または用途地域に該当するかを確認する必要があります。
同じ市内・町内でも、土地の場所によって原則20万円の場合と、面積に応じて負担金が算定される場合があります。
例えば、市街化区域・用途地域にある宅地の場合、負担金の目安は、
- 100㎡(約30坪) → 約55万円
- 200㎡(約60坪) → 約80万円
となります。
そのため、高知市や南国市などの住宅地にある宅地について国庫帰属を検討する場合は、まずその土地が市街化区域・用途地域に該当するか確認することが大切です。
農地も場所によって負担金が変わる

田・畑についても、負担金は原則20万円です。
ただし、市街化区域・用途地域にある農地や、農用地区域など一定の区域にある農地については、面積に応じて負担金が算定されます。
負担金の目安は、
- 500㎡(約151坪) → 約72万円
- 1,000㎡(約302坪) → 約110万円
となっています。
例えば、面積320㎡の農地が市街化区域または用途地域にあり、面積に応じた負担金の算定対象となる場合、320㎡は「250㎡を超え500㎡以下」の区分に該当します。
- 320㎡ × 850円/㎡ + 298,000円 = 570,000円
したがって、この場合の負担金は57万円です。
※負担金の詳しい算定方法については、法務省「負担金の自動計算シート」をご確認ください。
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00471.html
高知県内には農地も多いため、田・畑について国庫帰属を検討するときは、登記上の地目だけでなく、農用地区域(農振農用地)や土地改良事業等の施行区域などに該当するかを確認することが大切です。
山林は面積に応じて負担金が決まる

登記地目や課税地目が「山林」の土地などについて、相続土地国庫帰属制度では、国庫帰属後に「森林」として管理される土地は面積に応じて負担金が算定されます。(※法務省では、負担金の算定区分として「森林」という表現を使用しています。)
負担金の目安は、
- 1,500㎡(約454坪) → 約27万円
- 3,000㎡(約907坪) → 約30万円
となっています。
例えば、面積1,500㎡の森林の場合、1,500㎡は「750㎡を超え1,500㎡以下」の区分に該当します。
- 1,500㎡ × 24円/㎡ + 237,000円 = 273,000円
また、面積3,000㎡の場合は「1,500㎡を超え3,000㎡以下」の区分に該当します。
- 3,000㎡ × 17円/㎡ + 248,000円 = 299,000円
このように、1,500㎡から3,000㎡に面積が2倍になっても、負担金が2倍になるわけではありません。
※負担金の詳しい算定方法については、法務省「負担金の自動計算シート」をご確認ください。
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00471.html
ここで注意したいのは、面積に単純比例して負担金が増えるわけではないことです。
山林は面積が大きいことも珍しくありませんが、「広い山林だから負担金も非常に高くなる」とは限りません。
まずは土地の面積などを確認して、実際の負担金を計算することが大切です。
土地によって負担金は違う
相続土地国庫帰属制度の負担金を簡単に整理すると、次のようになります。
| 土地 | 負担金の考え方 |
|---|---|
| 市街化区域・用途地域以外の宅地 | 原則20万円 |
| 市街化区域・用途地域の宅地 | 面積に応じて算定 |
| 一般的な田・畑 | 原則20万円 |
| 市街化区域・用途地域、農用地区域等の田・畑 | 面積に応じて算定 |
| 森林 | 面積に応じて算定 |
| 雑種地・原野など | 原則20万円 |
複数の土地は負担金をまとめて計算できる場合がある

複数筆の土地を国庫帰属させる場合は、原則として土地ごとに負担金がかかります。
例えば、市街化区域・用途地域以外に100㎡(約30坪)の宅地を2筆所有している場合、それぞれで計算すると、
- 20万円 × 2筆 = 40万円
です。
ただし、隣接する2筆以上の土地について一定の条件を満たす場合は、一つの土地とみなして負担金を算定できる特例があります。
例えば、上記の2筆を合算できれば、
- 100㎡ + 100㎡ = 200㎡
の一つの宅地として扱われ、負担金は20万円となります。
高知県内で複数筆の土地を相続している場合は、この特例を利用できるか確認することも大切です。
負担金とは別に1筆14,000円の審査手数料が必要

相続土地国庫帰属制度では、負担金とは別に、申請時に1筆につき14,000円の審査手数料が必要です。
例えば、
- 1筆 → 14,000円
- 5筆 → 70,000円
- 10筆 → 140,000円
となります。
高知県では、山林や農地などを複数筆まとめて相続しているケースもあります。
その場合、負担金だけでなく、何筆を申請するのかによって審査手数料も変わることに注意が必要です。
なお、先ほど説明した「負担金をまとめて計算できる特例」を利用する場合でも、審査手数料は合算されず、土地1筆ごとに14,000円が必要です。
例えば、隣接する5筆の土地について負担金をまとめて計算できる場合でも、審査手数料は、
- 14,000円 × 5筆 = 70,000円
となります。
また、審査手数料は、申請を取り下げた場合や審査の結果、却下・不承認となった場合でも返還されません。
高知県の土地を手放すなら負担金だけで判断しない

相続土地国庫帰属制度を検討するときは、「負担金がいくらか」だけで判断するのではなく、そもそもその土地が国庫帰属の要件を満たしているのかを確認することが重要です。
また、土地によっては国庫帰属以外にも、
- 隣接地の所有者などに譲渡する
- 土地を必要としている人を探す
といった方法で手放せる可能性があります。
例えば、国庫帰属に100万円近い負担金が必要になる土地であれば、費用をかけて国庫帰属させる前に、ほかの方法で手放せないか検討する価値があります。
反対に、一般市場での売却や譲渡が難しく、今後も管理を続けなければならない土地であれば、一定の費用を負担してでも国庫帰属を検討する意味がある場合もあります。
まとめ|高知県内の土地を手放したい方へ

高知県内で相続した土地について、
- 宅地・山林・農地・雑種地を相続したが使う予定がない
- 管理負担から離れたい
- 子や孫に不要な土地を残したくない
- 国庫帰属を考えているが、どうすればいいのか分からない
という場合は、まず土地の現況を確認し、どの方法で手放せる可能性があるのか整理することが大切です。
福島屋では、高知県内の売却が難しい宅地・山林・農地について、土地の状況を調査し、売却・譲渡・相続土地国庫帰属制度などを含めて整理方法を検討しています。
高知県内の土地を手放したいけれど、何から始めればよいか分からない方は、まずは福島屋にご相談ください。
※この記事は2026年10月時点の制度に基づいて作成しています。相続土地国庫帰属制度の要件や負担金等については、申請時点の最新情報をご確認ください。







































