同じ空き地なのに固定資産税が違う理由|宅地・雑種地が子ども世代の負担になることも

同じ空地でも固定資産税の金額が違う記事のイメージ

皆さま、こんにちは!

高知県で、山林や農地をはじめ、相続後の扱いに困っている土地や、売却・処分が難しい「負動産」を専門としている福島屋代表の上田です。

「使っていない空き地なのに、毎年かなりの固定資産税を払っている」

高知県では、このような土地の悩みが増えています。

一見すると同じような空き地でも、固定資産税には大きな差があります。

特に「宅地」や「雑種地」は、原野や畑と比べて税負担が重くなります

さらに問題なのは、土地は所有している限り、税金や管理義務が終わらないという点です。

人口減少が進む高知県では、土地需要の回復が見込みにくく、売却や活用が難しいケースが増えています。

そこで本日は、

  • なぜ同じ空き地でも固定資産税が違うのか
  • 宅地・雑種地と原野・畑の違い
  • 空き地を持ち続けるリスク
  • 将来の負担を減らすために考えたいこと

について話してまいります。

同じ空き地でも固定資産税が違う理由

室戸市の空き地

固定資産税は、土地の「地目(ちもく)」や利用状況によって評価が変わります。

たとえば空き地であっても、

  • 宅地
  • 雑種地
  • 原野

では、固定資産税額が大きく異なります。

特に市街地にある土地では、地目や評価方法によって固定資産税負担に大きな差が生じます。

宅地は固定資産税が高くなりやすい

宅地・雑種地の固定資産税が高い

宅地とは、住宅や建物の敷地として利用される土地です。

建物が建っている住宅用地には「住宅用地の特例」がありますが、更地になると特例が外れ、固定資産税が大きく上がります。

特に市街地では、過疎化が進む地域であっても土地評価が高い傾向があるため、

  • 空き家を撤去したあと
  • 売却先が決まらない更地

などは、税負担だけが残るケースがあります。

「使っていないのに税金だけ高い」という状態になりやすいのが宅地です。

雑種地は見落とされやすい

安芸市の雑種地
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雑種地とは、駐車場や資材置場など、宅地・畑・原野など、他の地目に分類されない土地です。

実は、この雑種地が高い固定資産税になることがあります。

雑種地は周辺宅地を基準に評価されるため、市街地では宅地並みの固定資産税になります。

そのため、

  • 昔使っていた駐車場
  • 資材置場だった土地

などが、利用されていないにもかかわらず、高い固定資産税のまま残ることがあります。

原野や畑は税額が低い

高知市横内の原野
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一方で、

  • 原野

などは、同じ空き地でも宅地や雑種地と比べて固定資産税が低くなります。

市街地の近くであっても、地目が畑や原野であれば、固定資産税評価額が低く、税額も抑えられていることが一般的です。

場所や条件によっては、宅地や雑種地と比べて固定資産税が数十分の一から、100分の1程度になることもあります。

空き地は税金だけでなく管理負担も続く

管理責任空き地

土地は持っているだけでも管理責任があります。

空き地を放置すると、次のような問題が起こることがあります。

草木の繁茂による近隣トラブル

雑草や樹木が伸びることで、

  • 隣地への越境
  • 害虫の発生
  • 景観悪化

などから苦情につながることがあります。

道路への支障による行政指導

枝木が道路へ張り出したり、見通しが悪くなったりすると、行政から改善を求められることがあります。

放置状態が長くなるほど、管理の負担は大きくなります。

草木除去に数十万円かかることも

土地の規模や状況によっては、

  • 草刈り
  • 伐採
  • 重機搬入

などに大きな費用がかかる場合があります。

急傾斜地や道幅が狭い土地では、作業効率が悪くなるため、草刈りや伐採を業者に依頼すると、管理費が想像以上に高額になることも珍しくありません。

本当の問題は「負担が終わらない」こと

空き地の問題は、今だけではありません。

土地は所有している限り、

  • 固定資産税
  • 維持管理

などの負担が続きます。

そして所有者が亡くなると、その負担は相続によって次の世代へ引き継がれます。

子ども世代が県外に住んでいる場合、

  • 使い道がない
  • 管理できない

という理由から、「相続したくない負動産」になるケースも増えています。

人口減少で土地需要は変化している

高知県の人口減少と土地需要の関係

かつては、人口増加とともに土地需要も増えていました。

しかし現在は、人口減少が進み、土地を必要とする人が減少しています。

高知県でも、

  • 空き家の増加
  • 畑や田んぼの耕作放棄
  • 管理されず草木が生い茂る空き地の増加

などが進んでいます。

以前は需要があり売買されていた土地でも、今では買い手が見つからないケースが珍しくありません。

もはや土地は、所有しているだけで資産価値が上がる時代ではなくなっています。

それでも土地を必要としている人はいる

空き地や土地を必要としている人をイメージした写真

一方で、一般には売れにくい土地でも、条件によっては必要としている人がいる場合があります。

特に多いのが、隣接地所有者です。

たとえば、

  • 変形地同士が一体化することで使いやすい土地になる
  • 接道条件が改善し、建築可能になる
  • 駐車スペースを確保できる
  • 資材置場や家庭菜園として利用できる
  • 倉庫や趣味用スペースとして使える

など、第三者には価値が低く見える土地でも、隣接者にとっては利用価値が大きく変わることがあります。

「売れない土地」と思われていても、必要とする人が全くいないとは限りません。

土地を手放す方法として考えられること

空き地を抱え続けることが難しい場合、選択肢として考えられるものがあります。

必要とする人へ引き継ぐ

まずは、その土地を必要としている人がいないかを探す方法です。

一般的な市場では売れにくくても、

  • 隣接地所有者
  • 地域住民
  • 特定用途を考える人

などにとって価値がある場合があります。

相続土地国庫帰属制度を検討する

一定条件を満たせば、相続した不要な土地を国へ返す制度があります。

ただし、

  • 境界が明確であること
  • 管理に大きな支障がないこと
  • 一定の負担金を納めること

など条件があり、すべての土地が対象になるわけではありません。

相続放棄という選択肢

相続が発生した後であれば、相続放棄を選択する方法もあります。

ただし、相続放棄には期限があり、土地だけを放棄することはできません。

預貯金など他の財産も含めた相続全体に影響するため、慎重な判断が必要です。

そのため、相続前から贈与を活用するなど、事前対策と時間をかけた戦略が重要になります。

まずは現況と法令上の制限を確認することが大切

高知市春野町の耕作放棄地

土地には、

  • 都市計画法
  • 建築基準法
  • 農地法
  • 地域ごとの条例や災害関連規制

など、さまざまな法的制限があります。

また、

  • 接道状況
  • 境界
  • インフラ
  • 土砂災害警戒区域や津波浸水想定区域などの災害リスク

などによっても活用可能性は変わります。

そのため、手放せない土地だと思っていても、土地の状況や法的条件を詳しく確認することで、引き受け手が見つかったり、手放すための方法が見えてきたりすることがあります。

一方で、土地の状況を十分に把握しないまま放置を続けると、将来的に管理や維持の負担がさらに大きくなるおそれがあります。

まとめ|同じ空き地でも将来の負担は大きく異なる

子供世代に固定資産税の負担が続くイメージ

同じ空き地でも、

  • 宅地
  • 雑種地
  • 原野

では、固定資産税や管理負担が大きく異なります。

特に市街地にある宅地や雑種地は、利用していなくても高い固定資産税負担が続くケースも少なくありません。

さらに、人口減少が進む地域では、今後、土地需要の回復が難しいのが現実です。

そのため、

  • 現在の土地の状態を知ること
  • 法的制限を確認すること
  • 将来の管理負担を考えること

が、これまで以上に重要になっています。

土地は所有している限り、固定資産税や管理責任が続きます。

そして、整理されないまま相続が発生すると、その負担は子ども世代へ引き継がれていくことになります。

「今は困っていないから」と放置するのではなく、将来誰が管理するのか、誰の負担になるのかを早めに考え、対策を検討しておくことが大切です。

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